麻痺部位だけでなく全身のバランスを整えることがリハビリの近道 7/27(月)

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脳梗塞の後遺症で右半身に麻痺が残ってから、日々リハビリと向き合っています。今回は、私がデイサービスで受けている25分間の個別ケアの様子をお伝えします。

リハビリというと「麻痺した腕や足を一生懸命動かす練習」をイメージされるかもしれません。でも実際に受けていて強く感じるのは、「動かすための土台作り」がいかに大切かということです。

今回は私の体験をもとに、施術の内容や期待できる効果、そして受けてみて気づいたポイントをまとめました。同じように片麻痺のリハビリに励んでいる方やご家族の参考になれば幸いです。

私がデイサービスで受けている個別ケアは、週2回のペースで通っています。

特徴的なのは、毎回ひとつの施術だけを行うのではなく、「レッドコード」という専用の器具を使ったスリングセラピーと、セラピストさんによるマッサージやストレッチなどの徒手療法を交互に組み合わせて行っていることです。

レッドコードとは、天井から吊り下げられた赤いロープを使って身体を支えながら行う運動療法です。重力の負担を減らした状態で動きの練習ができるため、麻痺があっても無理なく動きやすい環境を作ってくれます。

こうして2種類のアプローチを交互に続けることで、「ほぐす」と「動かす」のサイクルが生まれ、身体の変化が積み重なっていく実感があります。

リハビリの前半では、セラピストさんが私の背中や胸郭(肋骨のあたり)、腰にかけて両手で優しく圧を加えたり、ゆらゆらと揺らしたりしながらほぐしてくれます。さらに、麻痺している右側の肩甲骨や肩関節の周りもしっかり調整していきます。

麻痺が出ると、身体を支えようとして無意識に体幹や背中がカチカチに緊張してしまいます。土台となる背中や腰が固まったままだと、手足を動かそうとしても余計な力が入ってしまうのです。

うつ伏せになって背部や体幹のアライメント(骨格のバランス)を整えてもらうのですが……正直なところ、どこを押されても痛いです(笑)。特に肩甲骨の裏側にある「棘下筋(きょっかきん)」を指圧されたときは、思わずピクッと体が飛び上がるほどの強い痛みが走りました。

それでも、セラピストさんが私の体の反応をすぐに察知して、絶妙な塩梅で力を抜いてほぐしてくれます。そのおかげで、次第にフッと筋肉の緊張が解けていくのが分かります。

この背部ケアによって、以下のような効果を狙っています。
①全身の突っ張りが和らぐ
過剰に入っていた身体の力みが抜け、リラックスできます。
②肩関節の動きがスムーズになる
肩甲骨の動きが出てくることで、麻痺側に起こりがちな肩の痛みや亜脱臼の予防につながります。
③腕や手指を動かす「土台」ができる
体幹が安定すると、座る・立つ・手を伸ばすといった動作が断然やりやすくなります。
④呼吸が深くなる
胸郭が広がることで息が吸いやすくなり、自律神経も落ち着いていく感覚があります。

まさに「腕を動かすための下地作り」をしていただいている、という実感があります。

ケアの後半は、下肢(足)を中心とした手技に移ります。

私の場合は、膝を90度近く曲げた状態をキープしながら、太ももの前側や股関節の付け根を伸ばすアプローチを受けます。さらに、お尻の梨状筋(りじょうきん)へ肘を使ったエルボープレスを行ったり、太もも裏のハムストリングスや膝裏を丁寧に揉みほぐしてリリースしていきます。

片麻痺になると筋肉の緊張(痙縮)や固まり(拘縮)が出やすくなり、歩くときに膝や股関節がカチコチになりがちです

ここをしっかりケアしてもらうことで、いくつもの効果が期待できるそうです。
①股関節・膝関節の可動域が広がる
前後の筋肉がほぐれることで、股関節がしっかり伸びるようになります。
②立ち上がりや歩行が楽になる
股関節が伸びて膝の曲げ伸ばしがスムーズになると、麻痺側の足へ自然と体重を乗せられるようになります。
③痛みの予防と感覚の入力
筋肉や関節に心地よいストレッチ刺激が入ることで脳への刺激にもなり、こわばりによる痛みの軽減につながります。

25分間の個別ケアが終わり、実際に施設内を歩いてみると、以前よりも足の踏み出しがぐっと軽くなっているのを実感しました。

特に驚いたのは、つま先がわずかに背屈(上に反る動き)できるようになってきたことです。以前は麻痺の影響でつま先が上がらず、じゅうたんや床の段差のちょっとした引っかかりにつまずくことが気になっていました。それがケアを続けるうちに少しずつ改善され、今では引っかかりを感じることがほとんどなくなりました。さらに、立ったり歩いたりする際に、麻痺側である右足へしっかりと体重を乗せて安定して立てる感覚もあります。筋肉の突っ張りが和らぎ、正しく足に体重が伝わる気持ちよさを味わえます。

このケアを通して私が学んだ「リハビリの効果をさらに高めるポイント」は
①麻痺した部分だけに囚われないこと
麻痺した手足そのものだけでなく、背中や体幹、股関節といった「動きの土台」を整えることが、結果的に手足の動きやすさにつながります。
②施術中は「息を止めずに深呼吸」を意識すること
実は最初の頃、痛みを感じると思わず息を止めて身体に力を入れてしまっていました。でも今は、セラピストさんの「大きく深呼吸してください」という声かけを思い出しながら、なるべく力を抜いて呼吸を続けるようにしています。そうすると、ぐっと堪えていた痛みの感じ方がすーっと薄らぎ、身体のこわばりがほどけて全体が緩んでいくような感覚があります。最初は難しかったこの「脱力と深呼吸」も、回数を重ねるうちに少しずつ自然にできるようになってきました。
③セラピストさんとの「感覚の共有」を大切にすること
身体の力みや痛みを素早く察知して力加減を変えてくれるセラピストさんへの信頼感はもちろんですが、自分からも呼吸や力の抜け具合を合わせていくことで、より質の高いケアになると感じています。
④日常の動作にケアの成果をつなげること
ほぐれて可動域が広くなった直後の状態を意識しながら立ち上がりや歩行の練習を行うことが、良い体の使い方を脳に学習させる鍵になります。

※なお、これらはあくまで私個人のリハビリ体験に基づく感想です。身体の状態や麻痺の程度は一人ひとり異なりますので、ご自身のリハビリにおいては担当のセラピストさんや医師にご相談の上、最適な方法で取り組んでください。

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