ツボ刺激から低周波まで、段階的に学んだ電気刺激療法の可能性 6/9(月)

ランキングに参加していますので応援よろしくお願いします
宜しければバナーをクリックして頂けると大変励みになります

今にも雨が降り出しそうな重い空模様に、身体も少し怠く感じる今日この頃です。梅雨の季節が始まったのでしょうか。こんな天気の日は気持ちも沈みがちになりますが、今日のデイサービスでは新しい体験が待っていました。

今回初めて、電気刺激による治療を受けることになったのです。電気刺激療法は、脳卒中のリハビリテーションにおいて世界的に認められた治療法で、神経や筋肉に電気刺激を与える方法です。日本の脳卒中学会のガイドラインでも、上肢の機能障害、痙縮、歩行障害に対してその効果が推奨されています。最初に使用したのは、
「Dharmi Creation Acupuncture Pen」という電気刺激を利用してツボを刺激するペン型の治療器具でした。いきなり私に施術するのではなく、療法士さんがまずご自身の身体で実演してくださったのです。

その時の反応には本当に驚きました。健常者の方でも、電気刺激に対してこんなにもはっきりとした反応が現れるのですね。
脚気の検査で膝を叩いた時のように、筋肉がピクンと収縮する様子を目の当たりにしました。療法士さんによると、前脛骨筋に電気刺激を流すことで、筋収縮の仕方を覚えさせる効果があるそうです。

段階的な施術体験
いよいよ私の番です。まずは非麻痺側の足から始めていただきました。「足三里のツボ」前脛骨筋に刺激を加えてもらうと、療法士さんほどではありませんが、確かに反応を感じることができました。
足三里のツボといえば、松尾芭蕉が奥の細道の旅に出る時に「三里に灸して」と詠んだことでも知られています。病気予防や体力増強だけでなく、足の疲れやむくみ、胃腸の症状、膝の痛みにも効果があるとされているのですね。
続いて上肢の施術に移りました。「合谷のツボ」を刺激すると、人差し指に大きな反応が現れました。「外関・養老のツボ」を刺激した時には、薬指と小指の部分に反応が見られ、「手三里のツボ」への刺激も体験させていただきました。

低周波治療器での本格的な治療
最後に、低周波治療器「Trio300」を使用した電気筋肉刺激を受けました。麻痺している部分の反応は確かに少なかったのですが、療法士さんのアドバイスで深呼吸をして緊張を解くようにすると、少しずつ効果が現れてきたような気がします。「レッドコードで吊るされた状態だと緊張が解けやすいので、併用してみるのも良いかもしれませんね」と、今後の可能性についても教えていただきました。
今回の経験について調べてみると、肘関節や手関節の痙縮に対しては局所的振動刺激が有効とされており、これらの痙縮を改善させたい場合は振動刺激を用いる方が良いという報告もあるそうです。<BRAINのHP参照>

さまざまな電気刺激療法
脳卒中リハビリテーションで用いられる電気刺激には、神経筋電気刺激(NMES)、経皮的電気神経刺激(TENS)、筋電図誘発型電気刺激など、いくつかの種類があります。これらの療法は、運動能力や運動機能の改善、肩の痛みの軽減に効果があるとされているのです。

他のリハビリメニューも継続
この日は電気刺激療法だけでなく、いつものメニューも行いました。有酸素運動として、トレッドミル(速度を少し下げて2.4)、リカンベントバイク(負荷2)、ニューステップ(負荷6)をそれぞれ10分ずつ、そしてマシントレーニングやプーリーも実施しました。
今日は時間が無く、メノマ加圧マッサージを行うことが出来ませんでした。

今後への期待を込めて
初めての経験でまだ少し緊張もあり、思うような効果は得られなかったかもしれませんが、継続して施術していただければ、きっとより良い変化が期待できると信じています。
一歩一歩、焦らずに、そして希望を持って、これからもリハビリに取り組んでまいります。皆さんと一緒に、小さな変化も大切にしながら前進していければと思います。

鍼治療レーザーペン

主な用途と期待される効果:
痛みの緩和: 筋肉痛、関節痛、神経痛などの緩和に役立つとされています。
血行促進: 微弱な電流が血行を促進し、体の回復をサポートすると考えられています。
リラクゼーション: マッサージ効果により、筋肉の緊張を和らげ、リラックス効果をもたらします。
経絡の調整: 伝統的な鍼治療の考え方に基づき、経絡のバランスを整えることを目指します。

低周波治療器 Trio 300

電気筋肉刺激(EMS)や経皮的電気神経刺激(TENS)などに用いられる医療機器リハビリテーションや疼痛緩和、筋肉のトレーニングなどに使用されるものです。
脳梗塞後のリハビリテーションにおいて、低周波治療器(電気刺激療法)は、様々な効果が期待されており、国内外でその有効性が報告されています。

  • 痛みの管理・緩和: 経皮的電気神経刺激法(TENS)として知られる低周波治療は、神経の痛み信号をブロックすることで、脳梗塞後の慢性的な痛みを和らげる効果があります。痛みが軽減されることで、リハビリテーションへの参加意欲が高まります。
  • 筋緊張の調整(痙縮の緩和): 脳梗塞後によく見られる筋肉の過剰な緊張(痙縮)に対して、低周波治療は筋緊張を緩和する効果が期待できます。特に下肢の痙縮に対して、他の物理療法と併用することで効果が見られるとされています。
  • 筋力増強・運動機能の改善(筋の再教育): 低周波治療は、麻痺した筋肉に直接電気刺激を与えることで、筋収縮を促し、筋力低下の予防や筋力向上をサポートします。これにより、運動機能の回復や麻痺した手足の動作改善につながる可能性があります。
  • 神経可塑性の促進: 電気刺激は、脳の健康な領域が損傷した領域の機能を引き継ぐことを促す「神経可塑性」を高める可能性があります。これにより、リハビリテーションによる機能回復の効果を高めることが期待されます。
  • 関節可動域の拡大: 筋緊張の緩和や筋収縮の促通により、関節の動きが改善され、関節可動域の拡大に寄与します。
  • 廃用性筋萎縮の改善: 麻痺によって使われなくなった筋肉の萎縮を防ぎ、改善する効果も期待できます。

低周波治療器を用いた電気刺激療法には、いくつかの種類があります。

  • 神経筋電気刺激(NMES)/機能的電気刺激(FES):
    • 筋肉の収縮と弛緩を繰り返させ、筋力向上や運動機能の再建を目指します。
    • 脳卒中や脊髄損傷などの麻痺に対して、失われた機能の回復や代償的な運動能力の獲得を目的とします。
    • 歩行障害や上肢機能障害の改善に有効性が報告されています。
    • 患者さんが運動しようとした際に、脳から筋肉に伝わる電気信号(筋電図)を拾い、それに合わせて電気刺激が流れるタイプもあります。
  • 経皮的電気神経刺激法(TENS):
    • 主に痛みの緩和を目的とし、持続的に電気刺激が与えられるタイプです。
    • 痙縮の改善や末梢循環の改善にも効果が期待されます。
  • 治療的電気刺激(TES):
    • 筋萎縮の予防や筋力増強、痙性の抑制を目的とした低周波の電気刺激を使用します。

脳梗塞後のリハビリテーションにおける低周波治療器は、痛みの管理、筋緊張の調整、運動機能の改善など、多岐にわたる効果が期待できる有効な治療手段の一つです。

👇👇👇 ご意見・質問・激励 お気軽になんでもコメントを 👇👇👇

コメント