下腿部をベッドにつけて骨盤を固定する練習から再スタートです　12/22(月)

【プロンプト】

あなたは脳梗塞リハビリの専門家です。リハビリで、バランスディスクの上に座り、姿勢を保ちながら片脚を上げると同時に上げた脚の反対の肩を上げた膝に近づける動作はどこを鍛え、どんな効果が期待できますか？

【レスポンス】

脳梗塞リハビリの専門家として、そのトレーニングの狙いと効果を詳しく解説します。
ご質問の動作は、専門的には「ダイナミック・コアスタビリティ（動的体幹安定性）」と「対角線上の身体連動」を同時に高める、非常に高度で効果的なリハビリメニューです。
具体的にどこが鍛えられ、どのような効果があるのかを整理しました。

鍛えられる主な部位
この動作は単一の筋肉ではなく、複数の筋肉が協調して働く「キネティック・チェーン（運動連鎖）」を強化します。

■腹斜筋（ふくしゃきん）
肩を対角の膝に近づける「ひねり」の動作で、お腹の横の筋肉を強く刺激します。
■腸腰筋（ちょうようきん）
麻痺側・非麻痺側問わず、脚を持ち上げる際に股関節の深層筋肉を使います。
■腹横筋（ふくおうきん）
バランスディスクの上で姿勢を保つための「天然のコルセット」の役割を果たす深層筋肉です。
■多裂筋・脊柱起立筋
不安定な土台の上で背骨を真っ直ぐに保ち、回転動作を制御するために働きます。

期待できる主な効果
脳梗塞後のリカバリーにおいて、以下の3つの大きなメリットがあります。

■体幹の回旋（ひねり）機能の改善
脳梗塞後は、麻痺の影響で体が「丸太」のようにひとかたまりで動いてしまいがちです（共同運動パターン）。この「肩と膝を近づける」動作は、上半身と下半身を別々に動かす分離運動を促し、寝返りや起き上がり、歩行時の自然な腕振りの基盤を作ります。

■反応的バランス能力の向上
バランスディスクは常に揺れているため、脳は「あ、倒れそう！」という信号を素早くキャッチし、筋肉に修正命令を出し続ける必要があります。これにより、日常生活でのふらつきや、不意に押された時の転倒予防に直結します。

■麻痺側の股関節コントロール
座った状態で脚を上げる動作は、歩行時の「遊脚期（足を前に出すフェーズ）」に必要な筋力を養います。特に対角線の肩を近づけることで、腹筋群と股関節屈筋が連動し、より力強く安定した足の運びが可能になります。

⚠️ 実践上の注意点
このトレーニングは負荷が高いため、以下の点に注意してください。
「量」より「質」
背中が丸まりすぎると腰痛の原因になります。頭の先を天井に引っ張られているような意識で、背筋を伸ばしたまま行いましょう。
安全確保
必ず手すりがある場所や、介助者がいる環境で行ってください。
代償動作の抑制
脚を上げる時に、反対側の手で椅子を強く掴みすぎないよう注意してください（不必要な緊張を防ぐため）。

最後に
このトレーニングをメニューに取り入れているということは、かなり順調に回復され、次のステップ（より活動的な動作）を目指している段階かとお見受けします。
もしよろしければ、「麻痺の程度（軽度・中等度など）」や「今一番改善したい日常生活の動作（歩行、階段、立ち上がりなど）」を教えていただけますか？それに応じたより具体的なアレンジ方法をご提案できます。